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『わたしたちが一つであるように、彼らも一つであるために』第1巻

T・オースティン-スパークス

編集者の手紙

キリストにある友へ、
2000年の晩夏、ヘラルド・E・スゥ兄弟から連絡があり、1964年1月30日、集会の兄弟たちの要請を受けたスパークス姉妹が、マニラに来て、主の御言葉を取り次いでいたことを教えてくれました。その時、マニラにいた兄弟姉妹の中には、中国でウォッチマン・ニーとともに主に仕えた者もおり、主にあって立ったために、中国が共産主義国家になった時には、恐ろしい迫害を受けたということでした。それから彼らは、『主の道』を通ってマニラにたどり着きました。それはいつでも、十字架の道でもあります。

この会合は1月30日の夜に始まり、全部で42回の会合がもたれ、3月12日の夜まで続きました。キリストにある兄弟姉妹たちが、数日を除いて、朝も夜も、顔を合わせました。スゥ兄弟によると、このメッセージは録音され、英語に翻訳され、一部はスパークス兄弟が手を加えたとのことです。その原稿は、間違いなく主の助けにより、ほぼ40年という長きに渡って、大切に保管されてきました。そして神の恵みを通して、この兄弟はこの計り知れない価値を持つ原稿を私たちに提供してくれました。

そして、私たちは祈りとともに、これらのメッセージを読み始め、編集するうちに、主はこの時、マニラに集まった人たちだけではなく、キリストの御体の全体に向かって永遠の言葉を語っていたことが分かってきました。この会合全体のタイトルは、主御自身による大祭司の祈り、『わたしたちが一つであるように、彼らも一つであるために』から取られています。スパークス兄弟が書いた手紙から引用することにしましょう。この手紙は、書かれた時と同じくらい、今日も時宜にかなうものです。『この大きな敵は、主のものを分裂させて、交わりを断ち切り、主の働きを無力化したいという野望を、決してあきらめません。この悪の働きが、いたるところで、ますます強まっています。主の敵は 主イエス様の教えが世界に広がることを妨害するためなら、なんでもする覚悟でいます。私たちは共に立ち上がって、守り抜き、敵の攻撃を跳ね返すために、力の及ぶ限り、全てを行わなくてはいけません。そこには犠牲が伴いますし、私たちも個人的なことはすべて投げうって、主の御名の栄光と主の御心のためだけに立つことが求められます。』スパークス兄弟の他の文章を読むと、彼はこの戦いの犠牲の大きさを知っていたことがうかがえます、『私自身や、私の聖職が、分裂の元になるようなことは、あなたは決してしないはずです。私のために戦う必要はありません。主は御座についています。主は自分の御心のままに命令を下し、私たちはただ主に祈り、信頼するだけです。』

編集は最小限にとどめましたし、メッセージは語られた順番の通り、昼と夜、夜と昼の順に沿って並べました。それは、御霊がそのしもべを通して、この42回の会合で語られたと信じているからです。従いまして、語られたことを、キリストの御体なる教会が、十字架の御業を通じて、生活の中で実践することで、これらのメッセージは、神の敵である悪魔とその仲間たちに対して、限りない効力を発揮するものとなります。メッセージを私たちに送ってくれた兄弟はこう書いています、『ずっと前から、スパークス兄弟の主にある働きを理解している人が、このメッセージを編集、印刷して、キリストの御体なるすべての教会に提供してくれることを願ってきました。この書き起こし原稿は、値段をつけられない宝であり、永遠なるものだけがその価値を知っています!主に感謝します。』この本に載せたメッセージがキリストの御体の役に立つことが私たちの祈りです。そして、何より大切なこととして、このメッセージによって、主が誰からも崇められますように。

エマニュエルにいるあなたの兄弟姉妹より

ただで受けたものはただで与えるべきであり、営利目的で販売してはならない、また、自分のメッセージは一字一句、そのまま転載して欲しいというセオドア・オースティン-スパークスの希望に基づいて、これらの著作物を他の人たちと共有する場合は、著者の考えを尊重して、必ず無償で配布していただき、内容を変更することなく、いっさい料金を受け取ることをせず、また、必ずこの声明も含めてくださるようお願いします。